森里家の日常19

始まりと終わりの物語。


時の守護神は溜息まじりで呟いた。
「ねぇお姉さま、どうして物語には終りがあるの」
「そうね、どうしてなのでしょうね」
「終わらなければ、ずっとずっと楽しいのに」
「でも、スクルドだってあるでしょ?楽しい遊びが
何時の間にか詰まらなくなってしまった事」
「…ある」
「その時はどうしてたの?」
「新しい遊びを探して選んで…あ…」
「悲しかった?」
「うん、悲しい時もあったし、そうでない時もあった」


「楽しいときはあっという間って事よ」
「ウルドは黙ってて!お姉さまとの楽しいお茶会なの!」
「へぇへぇ…」
やれやれ、と言った表情でウルドは続ける。
「その楽しいお茶会も、いつまで出来るかしら?」
「なにその変なフラグは!」


そんなフラグはへし折ってやるんだから!と
スクルドの鼻息は荒い。


「ふたりとも、喧嘩はやめて」
そう言ってそっと腹部を撫でるベルダンディー
「この子に妙な感情を与えないで」
優しさと威厳に満ちた瞳でふたりを見据えるのだった。



もうすでに母ちゃんか…とウルドは思ったそうな。



by belldan Goddess LIfe.


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2014もあとわずか…本年もお世話になりました。
みなさま、良いお年を。