2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

雨上がりの空に

湿った風が吹く そして凪ぎ 雨に変わった 見上げる空は 鉛色して 手が届くくらいに 低く垂れ込めていた。 時折雲間から見える透けるような青色から こぼれる光が地表を照らす。 天気雨…でもないか、と、ぼんやりと思考を巡らして 一時の雨宿り、眼前にある花…

Nymphaea(夏の花)

庭の池に 夏の花咲く 朝の日差しが 正午に届く頃 咲いた蓮達 薄桃色の花弁 華やかに開く姿 太陽が 嬉しそうに微笑みかけている そばには睡蓮も 楽しげに ふんわりと芳香 風に舞い踊って 縁側にかけた風鈴 チリンと音を立てた。 私は傍らに居る螢一さんっに、…

彼女の楽しみ方

彼女が歩いたその後に 花が咲くように... 「あら?こんな所に空き缶が…」 そう言ってベルダンディーは、道端に落ちている 空き缶を拾って、近くのゴミ箱へ入れた。 「あらあら、ここにも!」 ひとつふたつと拾い上げては、自販機の脇に設置された 空き缶入れ…

小さなほほえみ

小さなほほえみ ひとつ ふたつとふえて行く時間 あなたの横顔に 目線合う 並んでふたり 歩く小道を 一陣の風 通り過ぎて行った こころに 刻まれて行く想い 幾重にも... この空の上 もっと高く もっと広く 翔るように 愛が包んで行った 色とりどりの銀河の宇…

Music and I

「ああっ女神さまっ」最新話の事で。 所謂「音の調律編」とも言うべき物語は オペレータ三人娘からクロノが降臨して来て ドタバタと展開、進行している訳ですが、これまた 話の筋が見え難い、掴み難い展開だと思いました。 連載ものを追いかけている故の事だ…

雨音

「あっ!冷てぇー!」 うなじに命中した水の一滴は、そのまま背中に 回って来た。 天井を見てみると、ある部分が少し滲んでいる。 「ありゃ、こりゃ…雨漏りか?」 よく考えれば、この母屋も相当古い建物であって 日々のメンテナンスは欠かせない代物だった。…

明日の微笑みに

雨風が窓を叩く音がする、深夜 それからゴウゴウと雨音が響き まるで嵐のようだわ、と思った。 私の傍で眠る 愛しき人の寝顔 どんな夢を見ているのでしょう。 それから私は、滑り込むように 愛しい人の傍らへと身を寄せる。 安らかな寝息が、眠りに誘うから …

Heaven’s Blue

朝に 天上の青 夜に 漆黒の黒 風に そよぐ髪 夢に たゆたう ここに「在れ」と想う その想いは 永久の星 永久の輪廻 永久の夢 Heaven's blue 小さな種子 降りて来て 丸い輪の中に 溶けていく 小さな思い 降り注ぐ大河 丸い波紋の中に 解けていく そこに在ると…

雨の日と想い出と

紅茶の葉がきれてしまったので 買い物へ行く事にしたベルダンディー 午前中の曇天は、日差しを覆いつくして それでも未だ振りそうにない気配を残し 空を覆っていた。 風が凪ぎ、静まり返った庭に紫陽花の花が つまらなそうにしている。 静かだわ、ここまま持…

梅雨

縁側で雨を見ていた。 庭の紫陽花が紫色をして、雨に踊っている。 不規則なリズム、不安定な茎の揺れが不思議な 世界へと誘うかのように。 「はぁ〜たいくつぅ...」 スクルドがため息を漏らすと、眼前が俄かに曇る。 さらに雨がきつく降って来た。 ザァザァ…