2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

音の調律編 その後

地上界は夏なんだな... リンドはある場所を思い浮かべていた。 ワルキューレ候補生のクロノが帰還し、例の件も 完全に完了した。そして今、彼女はささやかだけど ヴァカンスの時間を手に入れた。 「地上界の時間としては、そう、48時間と少しだ」 まる2日…

夏のカフェで

「あら?ウルド姉さんは?」 また散歩にでも出掛けたのかしら?とベルダンディーは 思った。 山裾にモコモコの入道雲が、空の青とクッキリと輪郭を 隔てた、ある日の午後。 日傘を差して歩くご婦人達、陰影が濃くなる街路とか それは、そのまま夏の風景だ。 …

おかえりなさい

アフタヌーン9月号「ああっ女神さまっ」 音の調律編 これにて完了。って感じで。 幸い、コミックスと連動しているので、最初から 終わりまで読み通せて、とても嬉しかったよ。 結論から言うと、他力本願寺は天上界ユグドラシル の簡易出張所、或いは修行場…

こんにちは螢一さんっ

世界の果て そこが約束の地 必ず来ると 約束をしたのだもの 悠久の時を経て 重なる思いは 出会いと別れ 幾度繰り返して来たのでしょう 小さな願い 大きな夢を描いて空へと 雨上りの虹の その橋を渡るように 風の心地良い日を待って ふわりと翼広げて 舞い上…

さよなら女神さまっ

「ああっ女神さまっ」2次創作を描くにあたって このままモラトリアムを気取って、永遠の時を辿るか 或いは、何らかの決着を付けてしまうか。 その両方を描く必要もあるのかな、と。 そんな訳で、A面、B面と言うか、2通りの物語を構築中 ゲームにあるバッ…

月夜の浜辺

月夜の浜辺 照らされて海面 光りの橋が 架けられたみたい 月を背に君が誘う 「螢一さんっ」 差し出された手 ミルク色の時間 月の影 君の表情が見えないよ。 手をとって立ち上がる 海風に揺れる 君の髪が頬に触れると 感情が伝わって 来るようだ。 「ベルダン…

I want to marry you

とても長い旅路の果て それは多分 思考の海への航海 風を読み 波を感じ 船出した あの夜 俺とバイクと そして 君がいた。 重なる記憶 重なる思い 束ねて追想 束ねて念い 君の笑顔が そこにあり 君の歌声が 響き渡りて 鮮明に未来 照らしてる いくら 願っても…

風が歌う

風が歌う あの高原で 鳥達は その囀りで 後に続く 声躍らせて 生まれいずる 喜びと 悲しみは まるで転調する 音楽そのもの 生かされている 生命の 産声を聴いて 風が歌う 小さな花 小さな羽 螺旋の中 上昇気流 静かに瞳閉じて 傾けよう 鼓動がリズム刻む音が…

Thanks giving days

いつもはお寝坊さんなマリアベルだけど 今日は何故だろう、とても早起きしている。 母屋の縁側の前、お庭に出て、東の空を見詰めて その小さな手を胸に合わせ、そっと瞳を閉じていた。 日中の暑さが和らぐ時間帯、それでも地中に残る熱気は 朝の空気をすぐに…

Photogenic Summer

川面を通り過ぎる風とか 水面に映る 光の花束とか そして君の その横顔に 見蕩れている ボクがいる。 今日は良い日だ。 小さな約束 それがどんな些細な事でも 忘れやしないさ 心のメモリチップに 刻んでいるからね。 ボク達 どんな理由で出会ったんだろう? …

彼女の夏

アクアマリンの生地は荒いコットンで 裾には淡い黄色のひまわりがプリントされていた。 端正なトルソー、肩を露に出したワンピースは そのまま夏の避暑地を連想させた。 彼女がくるりと姿勢を変えると、裾のひまわりも 後から、くるりと着いて来る。 さらり…