2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

森里家の日常14

「愛する事が、私達女神の力になるのよっ」 日中の暑さが少し和らぐ午後、西に降りて行く 太陽が「また明日」と告げる頃にはささやかだが 風も出てくる。 みんなと夕餉を囲み、他愛の無い話やTVの話題 そんな儀式のようなルーティンのような時がある。 「…

森里家の日常13

「あら?」 買い物に行こうとした所、愛用の自転車の調子が 良くない事に気が付いた。ペダルが空回りする。 これは天の配慮?それとも… 「あれ?どうしたの?」 「螢一さんっ、それが…」 自転車のサドルに手を置き、途方に暮れている私を 見て、それから自転…

森里家の日常12

う〜ん、これはなかなか… 「…あ・つ・い」 手にしている団扇をさらに扇ぐのだが、これがまた 汗を噴射しているような。 そうだよね、気温はすでに三十度を超えているもんね。 熱湯の中をかき混ぜているような気がする。 「熱湯…かき混ぜる、か」 納豆ならい…

森里家の日常11

「もっと女子力を!」 スクルドはそう強く思うのだった。女神だけど。 そんな感じの日常でも、ささやかなイベントは ある訳で、今日は庭に面した縁側には笹が一本立てて ある。 そう七夕の支度だ。 縁側には冷やした麦茶と切り揃えたスイカのコントラスト が…

森里家の日常10

「いつも楽しそう…」 そんな感じで姉であるベルダンディーが台所で家事を している姿を見詰めて溜息をもらす三女は、今日は 何だかやる気を出しているようだ。 お姉さまがあんなに楽しそうにしているって事は、 きっとわたしも楽しいに違いないわっ、と意気…