2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

私の太陽

「螢一さんっは、私の太陽ですっ」 とても暑かった夏の日差しが過ぎて行くと同時に、どこからか 雨雲がその姿を現して来て雨を降らす9月のある日に、彼女は 何時も通りの帰り道で、ふと思う訳だ。 手にしている買い物籠を持ち替えて、左手に傘を持った。 パ…

また君に会える

悲しく切ないニュースが蔓延している今年は、特に 君たちの愛情あふれる微笑が恋しいと思った。 願い事、ひとつだけ叶えてくれるのなら・・・ そんな訳で、来年初春に「ああっ女神さまっ」の 新作アニメがお披露目と相成るそうです。 詳細は、各自アフタ最新号…

また恋をしてしまった。

失恋をして、また君に恋してしまった。 淡い恋心、予め失われる運命の予感、心の中にぽっかりと 空いた風穴に通り過ぎる風の、なんて心地良いことだろうと 不思議な不思議な感覚に、まるで酔いしれるような我に思う。 きっと悲しみは、その跡に残された伝わ…

女神さまっの宴 8

えっと、その…私は何をどうすれば良いのだ? そして胸の奥底がチリチリと痛むのは何故だろう、とリンドは思った。 あの二人…こちらに向かって駆けて来る。その表情は雨の中ではっきり とは見えない。もしかしたら、先程伝えた私のジョークが悪かったのか そ…

女神さまっの宴 7

雨の中を一目散にして庭の池まで駆けていく螢一のうしろ姿に ベルダンディーは声を掛ける。 「螢一さ〜ん」 まるで雨なんか気にしていないって感じで走る螢一に向かって 彼女もまた、その雨の中を駆けて行った。 池のほとり、目を凝らすようにして中を見詰め…

女神さまっの宴 6

その威風堂々とした佇まいは、さながら戦場に赴く戦士のようで。 「では、行って(言って)来る」 ウルドとペイオースにそう伝えると、踵を返しみんなのティールーム へと進行して行くリンドだった。 あまりの衝撃と、あまりのバカさ加減に呆れてその場を動け…

女神さまっの宴 5

ええと、つまり… リンドは偶然と言うか、通りすがっただけではなくて、何と言うか 螢一に会いに来た、と言う事になる。それも、渾身の駄洒落を言いに である。これではまったく意味が分からない。しかも何やら異変の 匂いも感じる。 恋心の成せる業と言うも…

女神さまっの宴 4

リンドが頬を染める! その状況を冷静に観測する事など出来なかったペイオースだったが、 気を取り直して状況確認を続けるのだった。彼女が地上に来た理由は 何だったのだろうか。まさか本当にジョークを言うだけの為に降臨した と言う事は無いだろうとは思…

女神さまっの宴 3

取り敢えずここで立ち話をしていても埒が明かないだろうと ウルドはリンドを自室へと通すのだった。 あのまま裏庭の池の辺で女神三人が姦しく意見を交換した所で 何も進展は望めないだろうし、騒がしさにベルダンディー達が 気が付いて、事が大きくなるとも…

女神さまっの宴 2

さて、宴もたけなわ、と言った所で何やら裏庭の池の方が騒がしい。 もしかしたら、あの二人が池であんな事やこんな事をしているのか、と ウルドは思い。ペイオースを引き連れて酒の肴、と言うか見物に行こう としたのだった。 「まさか、ね…」 ウルドは先日…

女神さまっの宴

「あら、螢一さんっ 違いますよっ」 「そ、そうか・・・」 「うふふ」 「あはは」 みんなのティールームで、何時もの下らないTV番組を見るともなく 見ていたウルドは、台所で共同作業、と言うか何と言うか、楽しげに 自分達の世界にどっぷりと浸っている女神…