ああっシナリオ作家の恋煩いっ

感動ですわっ

ああっ女神さまっ ママと呼ばないでっ」

4回目。


連載物、或いは連続ドラマって言うものは
いつだってクライマックスを最後に持って来る。


それはごく当たり前の事なのだけれど、それでも
そこに至る道は、とても険しく、とても遠いのですね。


1話完結する…まるで劇場で鑑賞している映画とか
お芝居とは違う表現力が求められる、そんな気がします。



さて、この物語は、いったいどんな方向に進んで行くのでしょうか




「わたしくの事を本当のママだと思っているのですの?」
「ううん、思ってないよ…でも、でもね…」
そう言って、うつむいてしまった鈴音…


 ―さて、どうしたものやら…と天を仰いで見ても
答えなんか出て来ないですわよね…とペイオースがつぶやく
認証された以上、これは私達女神のお仕事ですもの、しっかりと
遣り遂げなくちゃ…


「でも…ほんとうにママにそっくりだもん…」
うつむきながら、それはとても小さな声だったけど
鈴音は、自分の思いを言葉にしたのだった。


この幼い少女の願いは、母親の代わりとしてわたくしが
ずっと傍に居てあげる事…それだけ…


わたくしは、自分に問うた

 ―本当に、それだけなのですの?

人々の願いを叶えて差し上げるのが、わたくしの喜びですわ
では、聞きましょう。わたくしの喜びもそこに在りますか?
この子の願いは「私のママ(代理)になって」ですけど
その為にわたくしが出来る事は…


「では鈴音さん、こうしましょう」
そして、続けて
「わたくしの事は、ペイオースさん、と仰ってくださいね」

「うん、分かった!ペイママっ!」
「へ?…今、何て…」
「だから、ペイママって!」


「だ・か・ら〜ママと呼ばないでっ



この物語の結末にあるもの…それは何でしょうかねぇ(苦笑



追加



「ママ♪」
「違いますわ」
「ペイママ♪」
「それも間違いですわ」
「え〜え〜だって…だって、ママだもん
「聞こえてますわよ」
「…だって」
泣きそうな顔になる、そんな顔しないでくださるかしら…
そう思うのだが、悲しい顔されたら女神としてもたまったもんじゃない


 ―どうすれば、分かって頂けるのかしら?


その思いが表情に表れたのか、鈴音は駄々を捏ねてるのを止めた
「ゴメンナサイ…わたし、もうワガママ言わないから…」


悲しい思いをしていたのは、わたくしじゃない、この子ですわ…
母親に先立たれて、その上父親も居ない境遇ですものね
だからと言って、ママと呼ばれるのは…とても慣れませんわ…
そんな複雑な気持ちの女神さまっだった。


そんな折、すぐ近くに住む友人から連絡が入る
その主の名は…ノルンの長にして2級神管理限定のあの方だった。



そんな訳で続く(苦笑