ああっ風に誘われてっ

風に誘われた日は
足音も軽くて
ひとりでいるのも悪くないと思った
「行ってきま〜す」
お気に入りの小さなカバンと
共に旅に出よう


行き先なんか どこでも良いから
足の向くまま 通りを歩いて
たくさんの素敵な事を見つけるんだ


曲がり角を曲がって
景色が変わったら そこが目的地なの?
いえいえ 違います だってもっと先に
きっとあるからって 風が囁くの


川沿いの遊歩道の風は
水の流れに沿って サラサラと音を立てている
もっと近くに行って 手を差し伸べると
くるりと波紋が出来た


冷たい感触が 気持ち良いから
今度 あいつにも教えてあげよう
いつか ふたり 手をつないで ね


どこからか聞こえてくる歌
風に乗って わたしの耳にまで届く
振り返ったら あいつがいるかも?
なんて ね そんな事は ね


探し物をしていた少女とか
思い出を失った女の子とか
たくさんの想いが詰まった 街の風景に
風が流れていく


いつかきっと みんな
「ただいま〜」って言って
家に帰って行くんだ


あたしが辿り着いた先には
優しい笑顔が待っている
風が運んだ物語の終わりには
幸せな想いがあふれているから...



 ああっ風に誘われて

by belldan Goddess Life.