ああっ乙女の純潔っ!

ここ「聖鈴学園」は、学園内の規律を守る為に
ふたりの少女が立ち上がり、日々活動していた。


二人は放課後、それはクラブ活動のような慣例で
校内を巡回していた。
「今日も何事もなかったわね、カレンちゃん」
「だね〜マリアベルちゃん」
ふたりの美少女が巡回する度に、その僕(しもべ)達も
後から付いて来るのだが、ふたりは一向に気にしない。


気にしないというよりも、気にしてられない、と言った
方が正解だが、これでは巡回の意味が変わってしまう。
犯罪抑止力としては、これほど堅強なものは無いが
いかんせん本当の悪が、水面下に潜伏してしまって
そのシッポすら掴めないのも悩みのタネだ。


「これじゃ〜巡回の意味は無いわね〜カレンちゃん」
「だね〜マリアベルちゃん」
ふたりは教室に戻り、帰り支度をしていると
そこに急な知らせが入って来た。
「た、たいへんだー!ふたりとも来てくれー!」
クラスメイトの男子、小野寺君が息も絶え絶えに
飛び込んできた。
「どうしたの!小野寺君っ!」


小野寺君は、学園校舎の前にある創設者が創った像
「乙女の純潔」の額にあった、サファイアが無くなって
いるとふたりに話した。
「朝にはあったんだよな〜みんな見ているしな」
ふたりが巡回中に事件が勃発した、それは許し難い行為だ。


「これはアイツの仕業だよねっ!カレンちゃん!」
「だね〜マリアベルちゃん」
乙女の純潔像…それはマリアベルの母の姿に酷似していて
ふたりにとっても、守護女神さまっのような存在だった。


「小野寺君は、先に帰ってて!」
「え?どうして?」
「もぅ!着替えるからよ!」
「あ、ああ・・・」
実に残念そうに教室から出て行く彼だった。


「さっそく変身して、犯人を捜すわよっ!」
「了解ー!」


ふたりは手を合わせ、それぞれに印を組んだ。
「リリカル・マジカル 精霊の力よー!」
「天から光を!大地から慈愛の力を!」
ふたりの思いが交差し始める、魔方陣が形成されて
ふたりの姿は、見る見る変わり始めた。


「魔法天使っマリアとカレン!ここに参上っ!」


ガンバレ!魔法天使たちっ!悪の親玉ジャバ・ざ・はっと 
から、この学園を守るのだっ!



「魔法天使マリカレ」  どこかで続けるw


by belldan Goddess Life.



*** *** *** ***


楽屋落ち:
「でも絶対続かないわよね〜カレンちゃん」
「だね〜マリアベルちゃん」
「そもそも、あたし達に まほー少女役をやらせるなんてね!」
「だね〜マリアベルちゃん」
「カレンちゃん…今、気づいたんだけど、カレンちゃんのセリフ
って…仕様なの?それとも口癖なの?」
「… …」
「あ、聞かない方が良かったのかなぁ? ゴメン...」
「大丈夫だよ〜マリアベルちゃん…でもね」
「でも?」
「書いた人に言っとくけど、コレ続けたらコロスかんね」
「カレンちゃん…こわいよ〜」