ちらばったピースを

賀東招二氏の「フルメタル・パニック」最新刊
せまるニック・オブ・タイムを拝見しました。


正直、これが最終巻で、素晴らしく甘いラスト・シーン
とかを想像していたのですが、嬉しく裏切られました。
物語は継続中、緊張感も継続中ですが、確実に終演へと
歩は進められており、物語の中にちらばったピースの
持つ意味が、明確になりつつあります。
ここで最大の興味は、作者が如何様にして物語を構成し
最後の頂へと我々を導いてくれるのか?と言う事ですね。


物語を生きてきたキャラクター達も、時間と共に役目を
終えつつあります。
かなり膨大な世界観を露呈した最新刊です。
最後のデザートまで、美味しく頂きたいですよね。


次回を「まだかな〜」と楽しみつつ待ちたいですね。




 何も考えなしで生きていると
 運命に翻弄されていく
 人と人とは 見えない糸のようなもので
 繋がっていて あなたの意思に関係なく
 微細な影響を与えているのを知らなくてはならない
 今日 あなたの元へ その髪をゆらした風は
 偶然そこにあったではなく 多くの世界を通り過ぎ
 あなたの元へ 届いたのかもしれないからだ


 あなたの意思 あなたの思考はあふれだして
 この世界の構成要因のひとつになり
 良くも悪くも 影響力を持って挑んで来る
 あなたにも ほかの誰かにも
 人が背負いし十字架は 否応無しにあなたを
 急き立てて行く


 暗闇の底に 見えるものは何?
 

 手探りで集めた ちらばったピースを
 あなたの意思だけで 組み上げていく
 心に去来する想い出と言う名のカケラ
 風に運ばれて来た 季節の香りと共に。



ちらばったピースを。


by belldan Goddess Life.