彼女の楽しみ方

彼女が歩いたその後に 花が咲くように...


「あら?こんな所に空き缶が…」
そう言ってベルダンディーは、道端に落ちている
空き缶を拾って、近くのゴミ箱へ入れた。
「あらあら、ここにも!」
ひとつふたつと拾い上げては、自販機の脇に設置された
空き缶入れへと運んでいった。


何だか楽しい…綺麗になって行く街路。


目に付いたゴミ、空き缶を拾っているだけなのに
面白いのね、と彼女は思って笑った。


「ただいま帰りました〜」
玄関先から弾む声、響かせて。
その声、まるで歌の前奏部分のようで、ドキドキ予感が
家中にあふれてくるかのよう。
「螢一さんっ ただいま帰りましたっ」
「あ、おかえり ベルダンディー


彼女の顔、とても幸福そうな笑顔は幸せのおすそ分け
心の中も綺麗に浄化されそうで。
「どうしたの?何か良い事でもあったの?」
「はいっ、螢一さんっ!とても楽しいことがあったの」


雨の一雫 やがて流れ出し 小川のせせらぎ
大河に流れ着き 海へと還る
小さな思い 小さな行為 連綿と続く道程に
想い重なり 大きな願いに還る
何も言わない この星の愛情は
すべて進歩と調和の円の中 その中で美しく輝く


愛しいあなたの住む星だもの...
小さな事からでもいい、始めましょう。



 彼女の楽しみ方。


by beldan Goddess Life.


 *** *** *** ***


街の中、どこの通りにも空き缶のポイ捨て等があって
せっかくの景観を損ねているのが現実。
そこで清掃好きの女神ベルダンディーなら、と思って。


だがしかし、本格的に清掃させるなんて天上界は下より
私が許せません(笑)
そこで彼女が歩く道すがら、彼女の前に現れるゴミ、空き缶
にだけ焦点を絞って。
楽しそうに空き缶を拾って、空き缶入れに捨てる女神の
その楽しげな姿を想像し、面白そうだな、と たくさんの人が
真似をすると、もっと綺麗になるのになぁ。