なぞ

空間移動をする時って、色んな世界が見え隠れしているんだね。


「さぁ〜着いたよ カレンちゃん」
「うん…って、あれ?ここって…」
マリアベルとカレンが着いた場所、それは森里家の母屋の前だった。
ふたりは縁側から廊下を回って、ウルドの部屋まで行く。
「ウルド姉さまに用事なの?マリアベルちゃん…?」
不思議そうにマリアベルの顔を覗き込んだカレンは、合点がいかない。


「そうだよー ここに原因と結果があってね」
無造作に襖を開けて、中を見てみると、ウルドは熱心にゲームを
興じているではないか。
自室に誰かが入って来た今も、その事に気が付かない。
「これって、どう思う?」
マリアベルはカレンに尋ねてみた。
「ええと…遊んでいる?」


「惜しいっ!もう一声!」 マリアベルは言った。
「んとね…熱中している?」 とカレン。
「ファイナル・アンサー?」 とマリアベル
「ええっー! ちょっと待って! 50/50使うわっ!」 とカレン。
「もう使ってますが…ファイナル・アンサー?」
マリアベルは嬉々として尋ねる。
「マリアベルちゃん…いぢわるだ…教えてよぉ」
涙目になってしまったカレンであった。


「ゴメンゴメン…えっとね、この状態ってヘンだよね?」
「…うん、あたしもそう思うけど…」
「誰かにコントロールされているって感じ、じゃない?」
「ん…そう見えるかも」
ふたりがこんだけ騒いでみても、ウルドは一向に気が付かない。


ピンッと来たカレンは
「だったら、このゲームを終わらせれば良いのかも?」
最上の答えを引き出したと思った。
「あまい、甘いわっカレンちゃん…終わらないのよ、このゲームは」
そう言ってウンウンと頷くマリアベルだった。
「どうして?」
「それはね…ウルド姉さまに終わらせる意思が無いからなの」
「そ、そうなんだ…」


「それはともかく、マリアベルちゃん…このゲームと双子の転校生、
関係があるの?」
「おっ!良い所に気が付いたわねっ!さすが、カレンちゃんだわっ!」
そう言うとマリアベルは、ウルドが興じているゲームが映し出された
モニターを指差した。
「ねぇカレンちゃん…あそこに映っている双子の娘って…見た事が
あるとは思わない?」


「ん…? あ、ああー! なんで?なんで?」


驚いているカレンにマリアベルはこう告げた。
「だから、ここに原因と結果がある訳なのよ」



なぞの転校生 (抜粋の 6)


by belldan Goddess Life.


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なんでなんでなんで?
なんでって…ネタの鮮度が悪いわ。
この抜粋は、編集時に変えようっと。


忘れてた…こちらにも小話が Goddess Life Annex.