誕生月の巻

2日前が誕生日だったのですが、私は螢一くんじゃないので
ベルダンディーに祝って貰う事もありません。
当たり前ですが、悲しい現実ですネ...


真夏、それは8月。盆休みも取れないまま仕事に熱中してしまい
現在とても疲弊してます。本来有難い事なんですが。
それにしても今年の季節感は、従来通りではなくて、何と言うか
暑かったり寒かったり、たくさん経験しちゃいましたね。
今は9月ですが、残暑とか、秋らしい風とか感じて、ちょっと
安心してます。
政権交代しちゃって、新入生と言うか、一年生の政権ですが
きっと期待と不安で入り混じった感情を持て余しているって所かな。
多分、色々と失敗しちゃうと思います。だってそうでしょう、一年生
なんだもん!分からない事ばっかりだもん!


そういう時は、ちゃんと先生に聞くんだよ。と言いたいです。


*** *** ***


「そう言えばベルダンディーの先生って…」
セレスティンの事ですか?それはもう終わった事です…」
「あ、そうじゃないんだ。あのね、どんな教え方してたのかなって」
「・・・そうですね・・・」
そろそろ紅葉が楽しみになる山を頂いた他力本願寺は、山から降りて来る
風の心地よさと、芳醇な秋の香りを携えているようだった。
本来の静寂さと、女神さまっが存在している此処は、まるで天国のようだ。
それでも二人の間にある、恋愛感情は普通の人間同士と変わりない。
故意(恋)に焦がれたり、嫉妬したりして、まったりと熱いのである。


「それで…失敗したりしたら、怒られたりしたの?」
「ええ、それはありました」
「処罰とかあったの?」
「処罰ですか? ええと…?」
「ええと…あのね、例えば廊下に立たされたり、とか」
「廊下ですか?」
ベルダンディーは、それはきっと回廊の事だと思い馳せる。
天上界の豪奢な回廊は、それ自体が芸術作品のようだった。
何気なく歩いていても、高い芸術性に心が磨かれていくようだった。


「それから、廊下を走ったりして、また怒られてたりして…」
螢一は、自身が体験した事を上書きしながら、思い出し笑いをした。
「螢一さんっ とても楽しそう」
ベルダンディーは螢一の笑顔が好きだ。
螢一の笑顔の為なら何でもする。大げさだが、本当に何でもする。
そしてそれを実行できる能力がある。
「あ、ごめん…実はソレ、俺の事なんだ」
そう言って苦笑した螢一だった。


「お茶、淹れて来ますね」
ベルダンディーは、そう言って台所へと向かった。


きっと今日は、暖かい紅茶なんだろう、と螢一は思う。
紅葉にも似た、深い色のアッサム・ティ。
君に出会えた事に、乾杯…って、ティカップで、か?(笑)


 秋のティーブレイク。


by belldan Goddess Life.