5月の朝に

意外と寒い5月の朝、肩周辺から背中にかけて、少し悪寒がして
もう一度掛け布団を被った。朝の日差しは、それに似使わなくて
明るい陽気を窓から差し込んでいると言うのに、何と言う体たらく。
「起きなくちゃ」
でも、あともう少し、もう少しと気持ちはまどろみの中に埋没して
行くのだ。
時折、朝の雑音が過ぎる。人が生きている音とも言うべきそれらは
何気ない日常の叙情曲のようだ。そして、かすかに匂いが立ち上がり
それは朝の献立に間違いないと判断する。


お腹、空いたなぁ。


そしてタイミング良く襖が開かれる。
「螢一さんっ おはようございますっ」
開かれた襖から、新鮮な朝の空気が部屋に入り込んで来ると、それは
まさに5月の季節の到来と呼べそうな世界になるのは不思議だ。
柔らかな風とともにある、ベルダンディーの髪が揺れると、新しい
息吹がそこから生まれてくるかのようだ。
「螢一さんっ?」
不思議そうに首をかしげると、後から後ろで纏めた長い髪が揺れる。
「朝ごはん…ですよ?」
そう言って、とても楽しそうに微笑んだ。


5月の朝に。


by belldan Godess Life.


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最近、何だか…あっと、天龍騎さん、ブログ閉鎖しちゃったんだ。
いきなりだねぇ…何だかあの時と似ている気もして。
現在の日本は、政治がとても不安定だ。
だけどTVのニュースでは、そんな事、億尾も出さない。
まるで他人事のような報道に、とても辟易する。
何も知らない世間の人は、何時も通りの日常の中で埋没していて
触らぬ神に祟りなし、と言った気分なのだろうか。
今現在も続いているかのような、この安寧とした平和の中で、
どれ程の努力があったのか、それを知ろうともしないのは、多分
心が麻痺しているからなのだろうね。


沢山の情報の中、まるで見えない陸を探して大海原を彷徨している
ような現在の社会でも、確実に灯台のような光が灯っている。
忘れないで、平和ってのは恒久的な事ではないんだ。
たくさんの人々の努力によって築き上げられた来た。
それはまるで奇跡のよう。
それはまるで人と人が出会って、育んだ愛の結晶。