七夕という日

「天国のお父さまっ…」
胸の前で両手を組んで祈る乙女がいた。
早朝、また誰も起きだしてこない時間、自室にと宛がわれた部屋で彼女は
瞳を閉じて、聖なる言葉を謳う。


それを見ていた、そのお父さまっだが…


「う〜ん、何だか俺…すでに故人になっているような気が…」
「そんな事ないですよ、螢一さんっ」
「でもなんだかなぁ…背中が妙にムズムズするんだけど」
「あら、だったら私が…」
そういってベルダンディーは彼の背中に手をまわす。ところがだ、
どうしてだか彼の正面から背中に手をまわすので、必然的に
抱き合ってしまっている。
「ここですか?」
「あ、もうちょっと右かな?」
「ここ?」
「うん、そうそう…ソコ…って!そうじゃなくて!」


そんな感じの二人だ、と思う。


by belldan Goddess Life.


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コメントくださった方、本当にありがとう。感謝ですっ!