森里家の日常6

日常シリーズ(って言ってもアレですが)の続きの
フォルダーがない!保存したと思っていたのにー。



「あれ?ない…マジでないー!」
いやこれはきっと孔明の罠、いやいやあり得なくも
あり得るかも、ありえる…アリエル?なんだそりゃ。


あの先輩達が「お祝いだ」と言ってくれたのは
歴戦の兵、戦艦長門のプラモだ。
そんな訳で時間をみつけては少しずつ製作を行っていた
のだが、肝心のソレが見当たらない。
部品とかではなく、本体そのもの、て言うか箱ごと無く
まるでそれだけが時間を遡行したかのような体をして
自室に消失感をかもし出している。


あ、消臭じゃないぞ、多分。


「螢一さんっ」
部屋の外から声がかけられる。その主は女神さまっだ。
女神さまっの中の女神さまっ、世界の、いや宇宙の
女神さまっだと言っても過言ではない。
そのお方がコロコロとした可愛い声で俺の名を呼ぶのは
まるで天国のようだ。天国じゃないけど。
「うん」
「入りますね」
そう言って彼女は部屋に入ってくる。手には二人分の
お茶とお茶請けを持って。
「はい、紅茶」
「うん、ありがとう」
「あら?どうしたんですか?」
「うん、それがね…」
事の顛末を話したのだが、それを聞いて思う所がある
女神さまっは人差し指を顎に当て、明後日の方角を
見詰めながら「そうだわっ」と声を上げた。


「そう言えばスクルドが庭の池にお船を…」
「え?え?…お船を…浮かべてた、の?」
「ええ、浮かべてた、と言いますか、その…」
「ええと…動かしてた、とか?」
「そうです、そんな感じです」


まさかスクルドが俺の長門(戦艦の事だ)を拉致って
良いように言い包めて(内緒で製作して)あまつさえ
女神のはしくれでエンジニアでもあるヤツの事だ、
何か妙な細工をしてあり得ない物になっている、とか


「…ありえる」
「どうしたのですか?螢一さん?」


いやいやいや…最愛の彼女の妹にあたる彼女だ。
ここは義兄らしく大人な対応が求められるはずだ。


お船か〜スクルドらしく可愛いゴンドラとか?」
「そうだと良いのですが…何でも『決戦だー』とか」
「えー『決戦だー』なの?」
「らしいです」


可愛い王女が乗るようなゴンドラとかスワンとか、
そんな物を想像しようと試みた俺はバカなのシヌの?


「ははは…何だかスクルドらしいや」
「ええ…でも私はもっと可愛いのが…」
え?可愛くない?だとすると、その船はまさかの戦艦?


いやいやいや…俺の長門(戦艦長門)は愛いヤツだぞ。
あ、もちろんベルダンディーには敵わないケドね。


そんなニヤニヤ動画な森里家の日常。


by belldan Goddess Life.


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書き直そうとしたら、まったく別の話になる!不思議!