風をあつめて 4

belldan2005-06-20

あたしは早起きが苦手で...


 「おはよう〜おねえさま♪」
そんな元気な声も 少し疎ましく思うのだが
何故かしら ベルダンディーの声には逆らえずにいた。

隣どおしの部屋 ちゃんと大人扱いされているって何だか不思議だな
大きなベッドから ようやく起き出したウルドは
ベッドの傍らで微笑む妹を見る。

 「お おはよぅ...」
眠気眼で そう言うと

 「おねえさまっ!今日は森へ遊びに行くって!...言ってた...もん」

急に元気がなくなった声 驚いてベルダンディーの顔を見ると
少し涙目になってるし…あたし 言ったかしら?


逆らえない…絶対逆らえないわぁ...そう思って
 「うん 言ったよ!だから行きましょうね!」


この前 先生が言ってた ふたりはノルンなんだって...
ノルンってなんだろう...

 「今は分からなくても良いからね」
もっとたくさんの世界の色んな事を学んで行けば分かるよ と。


強いのか 弱いのか…なんだか不思議な娘…それがあたしの妹なのだ

お世話してくれるシンシアは
 「ベルダンディー様もウルド様も  時の守護神になるお方だから」
そう言って とても大切に扱ってくれる

あたしは彼女の姉だから ちゃんと見守ってあげなきゃ と思う
それが自然で それがあたしにとっても心地良い事だと思ったから。




 以降続く




イラストは 完投勝利さん〜色褪せたスケッチブック〜