風の便り...

お便りですよ〜

君の住む町に 季節の便り

風が運んできた 夏の記憶


洗いざらしの白のシーツを

パンと張り 物干し竿にかけると

その間を踊るように 風が舞うから

くすぐったくて でもとても楽しそうで


今日も一日 素晴らしい日でありますように…



「それじゃあ いって来るよ」

この季節は、暖気がいらないから楽なんだけど

それでも気遣ってやらなきゃ って考える

コイツと走って来て もう何年経つのだろうかと

グリップの具合を確かめながら 笑ってしまった。


走り出す前の緊張感 始める前の期待感

それでも風を感じた 目の前の風景が流れるように

どこまでも行けそうな気がした そんな思いってあるよね。



静かな日常 穏やかな日々に歴史は作られてきた…

私はずいぶん長い間 そんな景色を見ていた気がする

過去の栄光 そして衰退…繰り返される時代の彩りが

まるで昨日の事のように思えてしまうけれど

それでも此処に居ることの楽しさは いつも新鮮な風を

思い起こさせる

ここが原点 ここから始まる新しい歴史には

激しくもなく 劇的なものもないけど でもそれで良いんだよ

私が私で居られる場所 何も無くても それで良いのよ。



季節の便りが届くと 君の笑顔は ほら花のようにほころぶから

キラキラと輝く 朝の太陽 ふわりと香る風の誘いに乗って


あたしは 届けに行こうと思うの この気持ちを。

きっと明日からは 笑いかけるだけで気持ちが伝わる

そんなあたしになれると思うから だからちょっとだけ

ほんちょっとだけ思いを書いた手紙を携えて...



 風の便り...


by belldan Goddess Life.