ああっ二人は恋人っ

二人は恋人

あなたの生まれた日は
どんな風が
この世界に舞っていたのでしょう
私の知らない あなたの横顔に
照らされた夕日の色とか
思いつくまま 考えてみるのだけれど


この世界にあなたが居る事の
なんてすてきな奇跡でしょう
これは夢なの?それとも幻なの?


眠る前に思う事
あしたもまた
あなたに会える事の喜びは
いくら感謝しても足りないくらいです。


「どうしたの?窓を開け放って…」
これまで続いた軌跡を思い描いて
降り積もる雪の白さと、シンとした空気を
感じていたベルダンディーに、螢一は声かけた


「雪…キレイですよね…」
あの時の事、覚えているかしら?と彼女は思う
そっとそばに来た彼の、その優しさは
何に例えれば良いのかしら、と…


「うん、きれいだよな…でも、さ…」
そう言って苦笑いする螢一は
これでも冬は、とても苦労が多くてね、と言った。


どんな苦労なのかしら?でも、それが彼の故郷なのだわ
ここで彼が生まれて、育って、そして私と出会った…


「約束、ちゃんと守れて良かったよ」
螢一の故郷へ行く事、そして雪を見る事…
ただそれだけなのに、この喜びは未来へと
続くような気がするのは私だけでしょうか?




「でもなぁ…」
「ど、どうしたんですかっ!」
不安?それとも何か問題でもっ?
そんな私の顔を見ながら彼はこう言った


「ウルドや、スクルド…きっと怒っているだろうな…」
「大丈夫ですよ♪ちゃんとお土産も買って帰りますから♪」
そう言って笑った彼女の顔を見て
「いや…論点はそこじゃないんだ…」
と、またまた苦笑いする螢一だった。




 ある冬の日 釧路で


by belldan Goddess Life.



 イラストは完投勝利さまっ ありがとうございます♪