な、なんですって!

語らい...

番外編「ああっ女神さまっ ママと呼ばないでっ」


ところで可笑しな話なんですが
先立たれた母の面影でもあるのか
女の子は、突然表れた女神を姿を見て、思わず
「マ、ママ〜!帰って来てくれたんだねっ!」
そう言って、ペイオースに抱きついて来たのであった。


「え?ええっ〜!」
驚かない筈がない、しかしこれも妙な話だが
メインのお話で、女神ベルダンディーが螢一君の元に
降臨した時は、まったく逆だった…(やはり逆だけにギャグ?)


「神様が…神様が鈴の願いを叶えてくれたんだぁ!」


抱きついて離れないその少女を見つめ、悪い気がする筈も無く
ペイオースは、改めて言うのだった。
「ごめんねさい、鈴音さん…私は女神、ペイオースと申しますの」


「ペ、ペイ…?ええっ〜!ママだもん!絶対ママだもんっ!」
ほらっ、と、鈴音は首に掛けていたロケットを開き
その中にある写真をペイオースに見せる。
そこには優しく笑う、黒髪の端麗な女性が佇んでいた。


「あら?ホント…ん?でも、ちょっと違いますわ...」
美しい女性には違いないですが、わたしくとでは、ちょっと…ねぇ
そういう問題なんですか?(笑


まぁ、それはともかくとして
「鈴音さん、あなたの願い事を叶えて差し上げます。ただし…」
ただし、ひとつだけですわ。と付け加えて言った時
鈴音は、その真っ直ぐな瞳をペイオースに向けて

「お帰りなさいママっ!もう離れないでねっ!ずっと傍に…」
ずっと傍に、鈴音の傍にいてねっ!と彼女は言う。


もう、何がなんだか分かりませんわ、と思うのだが
その少女の清らかな思いは、見事に天井界のシステムと
合致、認証されたのであった。


「鈴音さん、あなたの願いは受理されました…」
これからあなたの元で、お母様の代理として…と言いかけて
思わず言葉を止めてしまった。


な、なんですって! わたくしが…ママ?
子育てはおろか、出産も経験していない、わたくしが…ママ?




さてさて、これからふたりはどんな生活をしていくのでしょうか...。



by belldan Goddess Life.