ああっ黎明編っ

悠久の時代 神代の時代に...


幾多の争いがあり 多くの犠牲の元
国は栄え 国は滅び そして繰り返される
人々の営みに 花は咲き 花は枯れる


光る風 紺碧の色に染まる 海風をまとい
その歌声は エーゲの海に響き渡る
セイレーンの心静ませ 清らかな風となって
傷ついた者を 希望に満ちた者に変えると言う


そして歌い終えた その声の持ち主は
静かに両手を胸に組み 祈りを捧げる


一陣の風が 少女のそばで舞った


「とても素敵な歌声でしたよ」
その声に振り向くアッシュブロンドの髪
緩やかに弧を描く 編み上げたその髪は風を受け
ハラリとほどけた


「あなたはだぁれ?」



「私はノルンの次女、女神ベルダンディーと申します」


エーゲの海の色のような 鮮やかなブルーを纏い
その女神は、少女に笑いかけたのだった。




 *** *** *** ***


と、こんな感じで、とある物語が始まります(Maybe)
ノルンの次女、女神ベルダンディーがまだ森里螢一と出会う前の
お話と言ったところでしょうか...
彼らの歴史は、悠久の神代の時代まで遡ります。