久遠の時の恋人達

どこからか聞こえてくる 弦の音に引き寄せられ
波間に消える泡沫のような 単調な調べだけど
懐かしくもあり 心がどこかへ浮遊するような
それはきっと故郷の風景と 頬をなでる風が
渇いた心に染み入るような ステキな音楽


誘われたのは いつもの海辺の船着場
聞きたい事があるんだ と彼が言うから
初めての時も 色んな事があった時も
ここに来てたような気がするの
「へぇ 誰かがギターでも弾いているのかな」
彼も気が付いたみたい 同じ空気の中で
ふたり 同じ音楽を楽しんでいるって
とっても嬉しい事 とっても…


ふたり 海を見ていた
海風に 吹かれた髪が踊る
風下に流されて 流されて
私も あなたにたどり着いた の かも
そんな事を思うと 顔が緩んでしまう
そんな気持ちで 毎日 あなたと暮らしている


この世界で見つけた 掛替えの無い宝石のような
あなたとの時間も 無常にも砂時計の砂のように
サラサラ サラサラ 流れて行くけれど
私の心は いつまでもあなたに向かっています


「聞きたい事なんだけ…ど さ」
そう言いつつ、もじもじ している彼の横顔は
何だか懐かしい ずっと前から知っている顔だわ
「はい 何でしょうか?」
私はじっと 彼の瞳を見詰める
この瞳に映る私 その私はあなたの…


あなたからの言葉を待っている
あなたからの思いを待っている
それがどんな問いであっても
私は あなたの傍にいたい


「ベ、ベルダンディー!あのさ…俺たちって さ」
「はい?」
「あの…その…つ こ あっと…その…」
私は笑顔で待っている あなたのその言葉を


答えはきっと ここ(ふたりの間)にあるから...


 

 久遠の時の恋人達


by belldan Goddess Life.




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一応、ふたりのもじぴったんシリーズです(苦笑)←言い訳がましい(^^;


あっと、ついでにテストとして「LIFE」4章を某所に掲載中
削除は先ですが、お早めにね〜