アタシ、オトメに…って

女神候補生…いわゆる見習い女神さまっの話。


 ルシェテミナは、その見習い女神さまっ
2級神になったばかりの、活発な性格の女神だった。
彼女は現在地上界に降臨中のスクルドの事が気になる。
最愛の姉である天上界が誇る 1級神非限定そして 
時の守護神でもある
ベルダンディーを慕っての降臨なのだが...


「これは贔屓だわっ!」
憤まん遣る瀬無い思いの丈は、どこへぶつければ良いのか
それすらも忘れる位に、我を忘れていた(笑)
さらに最近では、同じ立場の見習いであったマリーミまでもが
地上界に降臨、そして見事に目的を果たしたと言うのである。
天上界にとっても、これは革新的な試みでもあったのだが
またしても女神が地上に滞在してしまうと言う結果には
賛否両論であった。


「どうしてアタシだけが…」
降臨できないのか…それは簡単な事、ルシェがまだ2級神で
見習いって言う事、そして、降臨する動機があまりに不純だって
事が原因だ。
そもそもライバルであったスクルドと対峙する為だけに地上界に
降臨するってどうよ?と言う声が大多数であり、しかも彼女の
日頃の素行が、あまりにも逸脱していたのも大きな理由であった


先生いわく「志ってものが希薄なんですの…」
と嘆いておられるのを、どこかで聞いた気がする(笑)


「志かぁ…うん!分かったわ!」
何が分かったと言うのであろう
「アタシ、オトメに…じゃなくて!立派な女神になるっ!」
さてと…女神モールにでも行ってこようっと…
とてもルンルンな気持ちになったらしい
ただし、最初に思ったことなぞ、すでに忘却の彼方だろうな...


 見習い女神さまっ


by belldan Goddess Life.