女神が降臨する、と言う事

来訪・・・?

女神リンド…
これ程「降臨」という事で物語が出来そうな
女神はそう居ないと思う。


さて、原作でもアニメでも「次の休暇に来よう」と明言した
彼女ですが、休暇に来る…と、言う事はバカンスに来る、と
言う事ですよね? ここ大事ですよね?センセー(笑)


そこで問題です。


リンドはただ単純に「バカンスに来た」と言って森里家を
訪れるのか?
それとも、彼女らしい理由を付けての降臨なのか?


あるいは・・・。



 女神が降臨する、と言う事。


それは突然の来訪者、それはまるでサプライズ・パーティの
招待状が届いたような、そんな出来事だったと記憶している。
「驚いたよ〜突然だもんな〜」
螢一は、そう言ってはいるものの、やけに嬉しそうだ。
「そうですね、私もビックリしちゃいました♪」
その傍らに居るベルダンディーも、終始ご機嫌だ。


「だってさ〜天使たちが、俺に会いたいと言ってただなんて」


一時期、それも有事に際しての出来事だったが
螢一が天使を支え、その力を如何なく発揮したのは事実だ。
その際に芽生えた感情は、失った時の消失感だけではなくて
もっと近親的感覚にも似た感情だった。


女神リンドの真摯な姿勢とは裏腹に、天使たちはとても喜んで
その感情をストレートに彼にぶつける。
そう、抱擁したり、それを強要したりして、さながら親子の
それに近いものがあった。


それに天使たちは、思いを共有するらしくて
ホーリーベルや、ワールド・オブ・エレガンスはもちろんだが
スクルドの天使、ノーブル・スカーレットまでもが
螢一の元を離れない。
スクルドが激怒するのだが、一蹴されるのは傍から見ても
哀れと言わざるをえなかった。


ともあれ、螢一と天使たちを囲んで、リンドの歓迎会として
小さなお茶会が催しされた。



「あははっ〜くすぐったいって!」
リンドの双子の天使クールミントとスペアミント
螢一の周りを取り巻き、始終彼に抱きついたり、キスしたり
その光景を眺めながら、静かに微笑むリンドだった。
「この子達は、本当に螢一さんっが好きなのね♪」
ベルダンディーの言葉には、慈しむ思いがあり、まるでそれは
母親の気持ちと言った所だろうか。


だとすれば、双子の天使は螢一の事を父親のように慕い
その思いがストレートに表現されているのかもしれない。
天使たちは言葉を発しない。それ故に、思いを表す行為は
かくも真っ直ぐなんだろうな、と彼は考えた。
チラリとベルダンディーの方を見る。うん、大丈夫そうだ
当たり前なのだが、相手はリンドの天使なのだから
例のジェラシーストームは発動しない、しないはずだ。


お茶会もつつがなく終わり、さてここで問題なのが
リンド達の宿舎なのだ。
取りあえず、と提案した本堂は、どうにも味気ない。
「私なら、どこでも良いのだが・・・」とリンドは言うが
そうは言ってられない。
ベルダンディーの機転で、彼女が以前使用してた居間を
提供する、と言う事を伝えたのだが、これには天使たちが
遺憾を感じているらしい。
「すまん、天使たちが君から離れたがらないのでな」


そんなこんなで、螢一の部屋にリンドと天使たち、そして
ベルダンディーが就寝する事と相成った訳であった。


どうなる?螢一の意思も通らず、嬉しいやら、怖いやらの
展開に、やはり戸惑う彼だったが
「まぁ…こんな事も日常茶飯事だし な」
と苦笑い。
その夜、何があったのか…それをここに記する訳には行かない


螢一と天使たちの約束だからな。


では、良い夢を。





by belldan Goddess Life.