スクルドの異世界探訪

「だからー!あんたの説明が悪いのよっ!」
「なーに言ってるの!ちゃんと出来ないからって、そんな
言い訳は聞かないわよっ!」


ここは他力本願寺、その隣接する母屋の庭での事。
麗しい女神さまっふたりが、何やら大声で喧嘩を始めた。
あんたの説明が悪いと怒るのは、三女のスクルド
言い訳は聞かないと言っているのは、長女のウルドだ。
事の発端は、最近顕著に法術をマスターしている
スクルドの傲慢な態度が気になった姉ウルドが、ここは
ひとつお手並みを拝見、と言った所で勃発したようだ。


「もう、ウルドのバカー!」
「あら、もう降参なのかしら?」
膨れっ面のスクルドを嗾けたウルドだったが、スクルド
スタスタと自室へ退散してしまった。
「あらら・・・つまんないの」
もっと挑発に乗ってくれると思ったのになぁ、とため息を
付いた。
仕方ないのでマーラーでも探しましょう、とウルド。
箒に乗り、空へ飛んで行ってしまった。


自室で呆然としているスクルド、さっきまでの自信は
どこ吹く風なのか、意気消沈してしまっている。
「あたしって・・・女神に向いていないのかなぁ...」


その時、愛読書の雑誌の表紙が目に入ってきた。
『水の妖精 ウンディーネ特集 ようこそアクアへ』


「ん?水の妖精?」
水と言えば、あたしの属性、法術もそれだわ、と思った。
もしかしたら、あたしの天職って、これなのかも?
意地悪な先輩(姉だけど)は居ないし、ちょっと!見てよ!
まるでお姉さまっのような先輩が、優しく教えてくれる。


スクルドはとても気になった。


実は彼女、とても行動的である。思い立ったが吉日、早速
惑星アクアへと、ゲートを使って行く計画と立てた。



ある日。


スクルド?居ないのかしら?あら?」
スクルドの自室に、手紙がひとつ。
「何かしら? あらあら?ふ〜ん…」
良く見ると、その手紙は書置きで、旅に出ますと明記して
あり、探さないで、とも書いてある。
スクルドったら、うふふっ」
次女のベルダンディーは、嬉しそうに笑った。
「お土産が楽しみだわねっ」


どうなるの?(またか)


by belldan Goddess Life.


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どうなるの?シリーズ化を目論んでいますが
こんなコラボでは、それすらも無理かも(汗)