皐月の終わりに

去り行く日々は 儚げに
振り向くような 花の残り香
蜃気楼 陽炎 寒暖に身を震わせて 
空覆う 曇天に 瞳閉じて


泡沫の世の なんと脆い絆よ
風が吹き 天気雨 予感だけ感じる
考える暇も無い 歪んだ時間に
咲き誇る華 それが何


それが何? それが真実だとでも言うの?


同じ場所 どうどう巡りの螺旋階段
まるでエッシャーみたいだ 暗示だけが笑っている
そして 同じ考えに落ち着く 何時も通り


何時も通り 恋して それは一方通行で
帰り道 迷って迷って 気がつけば 何時もの道


巻き戻して 巻き戻して...


ねぇ ベルダンディー?どれだけの時間を過ごせば
君に近づく事ができるの?


「螢一さんっ ミルク・ティーですよ」


ねぇ ベルダンディー?どれだけの距離を歩けば
君と手を繋ぐ事ができるの?


「ありがとう、ベルダンディー


風が運んで来たメロディー 君が口ずさむ
それは遠い過去から未来へと繋ぐ現在と言う名の架け橋。



皐月の終わりに。


by belldan Goddess Life.