月夜の浜辺

月夜の浜辺 照らされて海面
光りの橋が 架けられたみたい
月を背に君が誘う 「螢一さんっ」
差し出された手 ミルク色の時間
月の影 君の表情が見えないよ。


手をとって立ち上がる 海風に揺れる
君の髪が頬に触れると 感情が伝わって
来るようだ。
ベルダンディー」 君の名を呼ぶ
浜辺にふたりのシルエット ひとつに
重なり 重なる。


甘いため息 囁く名 小さな小鳥のように
震える鼓動に 時間と共にとけていく
柔らかな感触と 夢見心地な瞳は潤って
この海を たわわに満たしていくようだ。


潮騒と風が歌う浜辺で 愛のメロディー
崇高な旋律を描いていった。


絡ませた指と指 フワリと浮かぶような
やがてこの世界と ひとつに解け合って
消えてしまいそうな気がした。


「俺たちは、許されるのだろうか」
「私が許しますっ」
女神の笑顔が、そこにあった。



 月夜の浜辺で。


by belldan Goddess Life.