ある日の千尋さん6

「こ、これは…」
確かに怪しい、そして妖しい…かも?
それにしてもこのアヤシサ…何か知ってるような
気がするのは何故だろう、数秒考えて、頭に豆電球が
ポッと灯る。


恐る恐る、その怪しい二人組みに声を掛けてみる。


「もしかして、田宮さんと大滝さん?」


ユラリと変態二人組が中嶋の方に振り向いた。


「ああ?! って!中嶋かっ!」
「やっぱり、田宮さんと大滝さんですかー!」
と言うか何してるの?千尋さんの店で?
しかも変態度当社比200%越えとかの装いで。


「何してるんですかー!?」
「おうよ!千尋先輩に頼まれて留守番を、な」
「何でそんな変わった衣装で?」
「なにおぅ!これは今流行りのユルキャラだろうが」
「全然ユルくないです!むしろ怖いです!」
「な、なんだってー!」


田宮と大滝は二人でスクラムを組むように作戦会議を
する。それを見ていた中嶋は、ふとふたりの元にある
プラモデルを見付けた。


「で、どうしてそんな格好でプラモ製作なんですか?」
「あれ?知らないの?今流行りの…」


いちいち流行りにうるさい二人であった。


「どうすればいい…」
「これが最善の策だと判断したのだが…」
そんな声が聞こえてくる。
「田宮さん、大滝さん、どうでもいいですから早く
服を着替えて。でないと警察が…」


「な、なんだってー!」


あ、と言うかオレ、警察官だった。いやいや、ここは
大難を小難にって按配で何とかしないと。



外にはパトカーのサイレンらしき音が数台聞こえてくる。
早く何とかしないと。



マジで早く何とかしないと。


by belldan Goddess Life.


*** *** ***


ヤバイ、マジでナントカしないと!と言うか、
なんだこの話は!千尋さんもいないし、女神さまっも
出てこないし、どこに行くつもりなのか。