ある日の恵ちゃん

今日は調理実習って言うか、久しぶりに長谷川さんの部屋
で料理を教える事になったんだよね。
長谷川さん、地獄のシェフとか色々云われていた時も
あったのだけど、彼女はとても努力家で、そこが
あたし、とても大好きなんだけど。


ピンポーン。


「はーい、あ、恵ちゃん〜いらっしゃーい」
「おじゃましまーす」


今日のレシピはずばり、男心を鷲づかみにするオカズって
事なんだけど、心と言うより胃袋なんだけどね。
そんな訳で、


「ねぇ今日は何がいい?」
「そうですね〜やっぱり『肉じゃが』とか定番?」
「それって都市伝説じゃないの?」
「そうなんですかねぇ」
彼氏をゲットするには、やはり手料理が一番って事なんだ
けれども、あまりにも定番はアレよね。


「だとすると…『煮っ転がし』とか?」
「長谷川さん…それじゃあ、おばあちゃんだよ」
「がーん」
「がーん…って」
このリアクションが長谷川さんの真骨頂なのかもしれない
と思う。だってそうでしょ?あの百戦錬磨と言うか、
百鬼夜行と言うか、何と言うか、あの自動車部の部長を
勤める御仁なのだからね。
まあガッツリ系の男子ばかりの自動車部なので、何だか
馴染んでしまっているかもしれないね。


「う〜ん、じゃあ何が良いと思う?」
「う〜ん、そこが問題なのよねぇ」


あれこれ思案していたのだが、思い出した。


「あ、そうだお土産買って来たんだよ」
「そうなの?ありがとー」
恵は買って来たケーキ屋の箱を出して
「新作なのよー良いでしょ!」
「わーい、大好き恵ちゃーん」


そんな訳で急遽お茶会と言うか女子会になるのだか、
もはやこれはデフォルトなので気にしない。


他愛の無い女子のお喋りが時空を超え、時を越えるのは
言うまでも無いが、そうなった。


「ありゃ、もうこんな時間か〜」
「ホントだーあっという間だねっ」


と言う訳で、解散となった。


帰り道で思う、今度ベルダンディーにちゃんとレシピを
教えてもらおうと。あと、ついでに螢ちゃんにも
会いに行かないとね、妹成分のお裾分けをしないと、ね。
「うふふ」


ある日の恵ちゃん END


by belldan Goddess Life.


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アフタ今月号が「わたし、気になりますっ」と言う
今日この頃、あと数日か〜そうか〜。
ぶっちゃけアフタから藤島氏の連載がなくなったら、
アフタ買わなくなるなーと。それは置いといて、
次の新作があればめっちゃ楽しみですよね。