森里家の日常4

七転び八起きの精神で。


このまま劣情の付き従って行くべきなのか?
そう、押し倒し、押し倒されると言った現状を鑑みて
いいではないか、いいではないかと言った事も予想
出来ちゃうし、アレコレ出来ちゃうって事になる。


まてよ?これっていわゆる『できちゃった婚』って
按配ではないか?按配ではないか!


そこでハタ、と思い出した。
しまったー!まだ婚姻届出してないー!
て言うか、現実がドバタバしてたしなー。
あ、でも俺の両親に挨拶行くのが先か?
えーとえーと、優先順位?ではなくて…


「螢一さん…?」
「あーえーとそのー」
そんな事を思案したのが幸いしたのか前かがみだった
彼は、なんともフラットな状態に戻りつつあった。


あ、でも…待てよ?


婚姻届もそうだし、両親に会わせるのもあるけど、
結婚式はどーすんだー!
友人知人とか親族とか…あー!神属もかー!
て言うか、魔属もなのかー!
式場は?かなりの数になるかもしれないし…あ、そうか
ここ、お寺だし境内も広いし何とか…って何だか違う
ような気もするんだが。



「話は聞かせていただきましたわー」
「うむ、螢一くんの頼みとあらば…」


天上界からの刺客…ではなくご友人の登場である。


つづく。


by belldan Goddess Life.


*** *** ***


ほのぼの路線を狙ってみた!そんな気がする陽気な季節!
つづくって書いてあるけど、何がつづくのかはお楽しみな
感じではあるのだけど、はやくパラレジ読みたいわ〜。

森里家の日常3

大難を小難に、小難を無しに。


まさに時の守護神、幸運の女神さまっの本領発揮と
言う所なのだろう。
「姉さん達、これは私たち夫婦の問題ですからっ」
ベルダンディーの一声に
一蹴された森里家の小姑達は、スゴスゴと
その姿を後にするのだった。


夫婦かぁ…そうなんだよなぁ。


ベルダンディーの毅然とした態度に圧倒された彼は
ますます彼女に惚れたのは言うまでも無いが、でも、
どうして前かがみなのだろう。


前のめり、じゃないのが何ともツライ所だが。


そんな訳で、一難去った所で、また一難ありなのが
現実のツライ所だ。事実は小説より奇なり、とは
良く言ったものだが、ホント現実ってのは、物語とは
違ってあんまりドラマチックじゃないんだな。


さて、次なる問題と言えば…


彼の実家への挨拶って事になる。
しかしそれは卒業し、そして就職し、生計を立てる算段
も将来設計もあっての事だろう。
そんな事をモヤモヤ考えていると、ベルダンディー
「何もかも揃ってないと出来ない、そんな事はないです
螢一さんは勇気ある方ですっ。誰しも始めの一歩は簡単
に踏み込めないものですが、大丈夫ですよ」
と、まるで心を読んだように云って来た。
「そうかな?」
「ええ、私が保証しますっ」
満面の笑みで答えてくれる。


「螢一さんっ、一歩私の所へ」
「こう、かい?」
そう言って彼は彼女へと一歩踏み出す。
「そう、もう少し前へ」
「うん、わかった」


ええ、そうです。すでに彼女の顔が目の前にあります。
近い、近いよっ。そう焦るのも無理ありません。
だって本当に可愛いんだもの。


「ようし!私も螢一さんっを見習って!」
そう言ってベルダンディーは彼へと一歩踏み出すと…


「わっ」
「きゃ」


当然体は触れ合いますし、抱きつく格好になるのも
無理は無く、あえて言われてもらえば自然の理と
言った所でしょう。


「…勇気でました?」
「あ、うん」
「良かった!」


勇気も出たけど、またまた前のめりになりそうだ。
しかしこの状態で前のめりになるのはどうなんだ?


神さまっ、俺にもっと勇気を!と思う螢一だった。



つづく


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*** *** ***


笑顔はこぼれるものですよ、と女神は言った。
そして愛はあふれるものだと、思います。 

森里家の日常2

森里螢一の憂鬱


「さて、と」
さてさてさて、と困ったもんだな。螢一は溜息をつく。
女神たちの祝福により、最愛の彼女と婚姻と相成った
訳だが、しかし依然問題は山積みだ。
そのひとつが卒業の件だ。彼はすでに5回生で、本年度
卒業しなければまた留年、それは生計を立てていかなければ
ならない二人の将来への危惧に発展する。


結婚即離婚。そんな杞憂が出て来てもおかしくない。
「甲斐性なし!」そんな罵りの言葉が彼女の口から
出る事はあり得ないかもしれないが、あり得るかも
しれない、と悶々とする螢一だった。


「まずは卒論を、だな」
とは言うものの、あんな事やこんな事があったので
まったく着手出来てない散々な現状は如何ともし難い。
そこで一計を考案した。
そう女神である彼女の法術を行使しての解決だ。



「ダメですよ、螢一さんっ」
「…だよね」
「そうです、ちゃんとご自分で解決してこその行為が
その後のご自身を形成するのは言うまでもありませんが、
それが螢一さんの力となり知恵となる、そんな事を思う
と私のお手伝いがむしろ邪魔なのではと考えてしまい、
ねぇ螢一さんっ? むしろ私、邪魔ではないですか?」


あれ?なぜに涙目?どうして彼女は自分を責めているの?


「そ、そんな事はないよ!神に誓ってないよっ!」
と螢一は女神に言う。
「そうだね、ベルダンディーの云う通りだ。俺が自分で
解決しなきゃ何も始まらないよ」


「螢一さんっ…」
ベルダンディー…」





「話は聞かせてもらったわ」
「そうよ〜そんな問題はあたしにかかれば…」


森里家のマッチポンプとトラブルメーカーの登場である。



つづく。



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*** *** ***


ホントはね、最終回を迎えた原作の余韻があって、
それにすっぽりと浸っていたかったのね。
だけどね、ささやくのよ、ごーすとが。

森里家の日常

アイスクリームは淑女の嗜み。


「ふふふのふ〜」
とってもご機嫌なノルン姉妹の末娘スクルド
目の前にある、大好きなお姉さまが作った、それは
それはとても大好きなアイスクリームの山を見て
ニヤケ顔が止まらないのだった。
「これは何て言う食べ物かな〜うふふのふ〜」
ええ、それはパフェって言うんですよ娘さん。
これでもか、と盛り付けたアイスクリームをさらに
ゴージャスにしたような佇まいは、さながらアイスの
お城、といった感じだ。
もしここに住める資格があるのなら、それはあたし!
そう、あたしだけ!
お姫様もかくありき、と言っても言い過ぎではないと
断言できるわー、とご満悦のスクルドだった。


しかし喜びは束の間。


そう、この荘厳なお城を自ら瓦解させなくてはならない。
「うっ…そうなのよね…」
しかし花より団子とは良く言ったもので、乙女の食欲は
そしてそれが大好きなスイーツなら瓦解もやむなし、と
心を鬼にして、スプーンを取り出すのだった。



「…気持ち悪いわねぇ相変わらず」
良く言えばコロコロと変わる表情は愛らしいのだが、
ニヤケ顔からドヤ顔まで百面相を呈している我が妹の
あさましい姿を見てウルドは溜息をつく。


「気持ち悪いってなによっ!」
「あんたのこと」
「ウ、ウルドだってお酒を前にしたら変な顔するもん!」
「あたしはしない」
「してる!」
「いいや、してない」
「あ、あんな所に『銘酒 男坂』が!」
「え?なんだってー!」
「ほぅら、今の顔、実に変だったわー」
「なん…だと?」


そんな感じの森里家の日常。


by belldan Goddess Life.


*** *** ***


あー書いてて楽しいわー。

四月の終わりごろ

何て言うか最近の気温変化ってスゲーです。
体調管理が難しいところですね。
「隊長!管理が難しいです!」
そうね、部下がアレじゃあね〜ではなくて、
身体管理の方ですネ。わかってます。


実はアフタ最新刊の女神さまっ最終回の余韻が
すごくってね〜何だろうね〜。
まぁアフタの背表紙の方はまだまだ継続するので
有難いって言えば有難いのだけど。
そうか〜本編が来月から観れなくなるのか〜と
考えると虚無感がストップ高です。


で、そうこうしている内にゴールデンな週間ですぜ。
ゴールデン、そう黄金!実に良い響きです。
現実はまぁその〜もっさりですけど。


それで話を戻して。


ホント個人的なんですが「ああっ女神さまっ」の世界観
ってのが、この世界(コミックス・アニメ等)のモノサシと
してあったのですが、物語が終わり、その世界観は
完了してしまった、と考えると
「完了だけは官僚まかせに出来ない」とか駄洒落は
止めなさい。
つまり、その後構築していく際のお手本が潰えた、と
言っても言い過ぎじゃない状態なのでは?と脅威に
震えて眠れません。寝ますけど。


で思いますに、これまで色々と小話を掲載して来た訳で
一応の完結をみたもの、未完のもの、多々ある状況で
しかも書き手がまったく把握してない、と言うか、
整理していない状況で如何ともし難いです。
それでも今年の師走で何とか10年とか、経年劣化も
甚だしい場所であるのですが、これからも思いつきで
書いていくのは変わらないのだろうな〜と。


そんな感じでひとつ。


by belldan Goddess Life.

彼と女神の物語

ああっ女神さまっ」完結、お疲れ様でした。


四半世紀にわたる連載、お休みもなしの連載。
読み手側は、そんな事も感じずに自由な時間の中で
読んだり読まなかったりでした。
思い起こせば連載開始、第一話から拝見させて頂いて
いる訳ですが、あの時の衝撃は今でも忘れられません。
素晴らしい漫画家さんの登場にとても感激してました。


願い事を、ひとつだけ。


その問いかけに答えた螢一君の願いは初めから成就
されていたんですね。
そうして物語はゆっくりと始まって、紆余曲折あって
最初に帰って来たんだな、と。


終わりは始まり。


とても個人的な事ですが、以前心が折れて塞ぎ込んで
世の中に嫌気を感じていた時期があったのですが、
ベルダンディーと螢一君の真面目で爽やかな日常を見て
励まされた事があるんです。


言い換えるなら、心を助けられた。


世の中はイヤな事ばかりだらけ、だけど漫画でもアニメ
でも、それが例えフィクションだとしても、真摯に
生きて行こうとするキャラクター達の姿に感銘したのを
いまでも憶えてます。忘れられませんとも。


成長するって事は。


世の中を嫌悪し絶望して、終わりを感じていた私ですが
そこからでも何かが始まり、そして繋がって行くのだと
実感しました。
藤島氏の絵も年々変わり、少しでも自身を高めて行こう
、と考えてらっしゃるのかも。もちろん、
以前の画風も好きなのですが、最新の画風がやはり一番
良いかな、と思ってます。
これからもきっと画風は変わって行くんだろうな。
楽しみだなあ。


ともあれ、藤島先生、ありがとうございました。


さらに、次回から始まるあの連載、とても楽しみ!


by Belldan Goddess Life.


*** *** ***


「ついにあたしの出番が来た訳よねっ!」
「なにをいっているのマリアベルちゃん?」
「なにって、それは…」
原作でもついに結婚!万事快調!お目出度い!
「結婚するっていうことはね、つまりね」
「つまり?」
「ああっまどろっこしいわねっカレンちゃんは」
「(ナニヲイイタノダロウ)」
「結婚、新婚旅行、ハネムーンベビーの誕生!」
「それはおめでたいわねぇ」
「でしょでしょ!」
「で?」
「で〜そのベビーがあたしってわけ!」



「まじ?」
「マジ!」


えー。


そんな訳で、もう少し二次創作を続けて行きたいな、と。

四月の中ごろ

日中は暑い位の陽気な四月の中ごろです。
公園の桜も青葉に模様替え、季節の移り変わりを
否応無く感じさせてくれますね。
まぁ、花粉症とかぴーえむニーテンゴーとか、
何だか空気が実にアレなんですが、それでも
春は春。春よ来い。もう来たよ。そうか。
気温も上がり、消費税も上がって、コンビニで
買い物をすると、ちょっとお高い感じが実に
嬉しくないのですが、何とか生きて行けます。
何だろうこの危機感の無い、流されてアイランド
と言った感じは!


それはさておき。


とある大学の自動車部の部室で何やら巨漢の男達が
小さく円陣を組んでひそひそ話をしていた。
「うむ、艦隊これくしょんの次は…」
「そう、これだ!田ちゃん」
「そうだな、大ちゃん」
おもむろに箱から取り出したのはレシプロ機の
戦闘機だった。
「これを…」
「そう、これを…」
どうやら彼らは戦闘機の編隊を組んで、それを
擬人化しようと目論んでいるのだった。
「言うなれば、これこそ『編隊これくしょん』」
「おう!紫電とか萌えるっ!」
「改もいけるぞ!」

部室内にイケル!オーラが満載した。


それを部室のドアからそっと覗いていた女子がいた。
「先輩たち…また変なオーラを…」
「変態コレクションとか言ってるし」
「市電が燃えるとか意味わかんないし」


そんな訳で、だいたい男子と女子の趣味って
こんな感じだ。違う?


by belldan Goddess Life.


*** *** ***


巨漢の男達が円陣を組んで…。
二人だけなのに円陣ってなんすか?
まぁ自動車部員なら、円陣組むよりエンジン組め!