ふたりの音楽

走り出す前から感じる香りは
やがて風を孕んで
季節の音楽を奏でるのね。


螢一さんと、こうしてただ走っているだけ
それだけなのに、どうしてこんなに嬉しいの?
彼の後、少し後ろから追走していると
楽しくて、このまま、どこまでも行けそうな
そんな気がする。


私が遅れていると思って
「早くおいでよ」と手を差し伸べてくれる。
その手を愛しく思った。


ふたりの疾走のリズムと、風の旋律が重なると
まるでラブソングのようだわ「Loving you」
いつまでも一緒に、それは奇跡の連続。


心が満たされていく
ふわりと翼 広げて空へと飛翔していく思いは
あなたに出会えた奇跡の、紛れない証。


「はいっ」と私、握り返した彼の手
その手から伝わる、感動に満ちた愛情は
私のかけがえのない宝物。


ふたりの奏でる音楽は、まるで魔法のように
この世界を包んで行く。
それはとても自然に...



ふたりの音楽。


by belldan Goddess Life.