サクラ三月宵のとき

以前、実家で暮らしていた時、近くにお寺があって 境内には釣鐘堂もあってね、何となく他力本願寺の ような雰囲気をかもし出してしたんだよ。 もちろんこれは勝手な想像なんだけど。 本堂の瓦屋根の上とかにね、もしかしたら女神さまっ が夜空を見上げている…

ある日の…

「ジムの事務日記」その3 そんな訳で、転職を希望しつつ、今までの事務職を 粛々とこなしているジムくんだったが、たこ焼き迷彩の クールなボールくんに言われた、祈るって事が気になって いた。 昼休み、近所の神社へと向かう。 祈るにはやはり、こういっ…

深夜アニメ

「マリアベル〜もう寝なさいな〜」 「わー!ちょ、ちょっと待ってーあと少しだから」 深夜にアニメ、それは日本の定番だ。 そんなこんなで、ほのぼの日常ギャグアニメを心待ちに していた彼女、録画機能とか付いていれば良いのだが、 いかんせん、そこは台所…

ある日の恵ちゃん

今日は調理実習って言うか、久しぶりに長谷川さんの部屋 で料理を教える事になったんだよね。 長谷川さん、地獄のシェフとか色々云われていた時も あったのだけど、彼女はとても努力家で、そこが あたし、とても大好きなんだけど。 ピンポーン。 「はーい、…

ある日の空ちゃん END

もしかして…白馬の王子様っ?それともテニスの王子様って これは別の話か、いやいや、平行世界を冒険する勇者とか、 ってこれって中二病全快じゃないですかー! そんな思いを起こすドンピシャなタイミングでドアは開く。 うっ、逆光でシルエットしか見えない…

ある日の空ちゃん

「ふぅ…あたしだってメガネ属性なんだけどなぁ」 長谷川空の溜息が部室の空気に溶けていく。 そう彼女は猫実工大自動車部に咲く一輪の花…って言うか 紅一点って言うか、現部長って言うか、何て言うか。 そんな彼女なのだが、恋する乙女なのは当然で、しかも …

ある日の千尋さん END

「もはやこれまでか…」 「いや、諦めたらそこで試合終了…」 こんかいのオチ。 とりあえず例の二人組みは「腹がイタイ」とか何とか 急に小芝居を始めてトイレに隠れた。それを確認した 中嶋くんは、何事もなかったように店先に出て、所轄の 担当者に報告し、…

ある日の千尋さん6

「こ、これは…」 確かに怪しい、そして妖しい…かも? それにしてもこのアヤシサ…何か知ってるような 気がするのは何故だろう、数秒考えて、頭に豆電球が ポッと灯る。 恐る恐る、その怪しい二人組みに声を掛けてみる。 「もしかして、田宮さんと大滝さん?」…

朝の風景

慌しい朝の支度は誰の為に? そんな気持ちにさせる彼女の朝は早い。 どれくらい早いかと言うと、朝日よりも、だ。 そっと開けた襖から、愛しい彼の寝顔を 愛でるように見詰め、彼女の朝は始まる。 台所に向かう。朝ご飯の支度は何時もの ルーティンワークの…

ある日の千尋さん5

「おう、そうだった!」 「ああ、忘れちゃイカンな」 作業の手を止め、やおらバックから装備一式を 取り出した、田宮と大滝。 あんたたちの容姿はゴツイんだから、お客さんを 怖がらせちゃダメだぞ、と留守番と頼んだ千尋さんは 「可愛い接客が肝心なんだか…

ある日の千尋さん4

そんなこんなでカツ丼を使い、刑事ドラマごっこを し飽きた三名だったが、ふとカウンター下にある プラモデルの箱に気がついた大滝は 「あれ?先輩、まだ作ってないんですか?」 と千尋さんに言った。 「あれか〜バイクじゃないと、どうにも想像できない っ…

ある日の千尋さん3

「この娘、女子力ハンパないわー」 あまりのヒマに店内でTVを見てる千尋さんだが、 こう見えても麗しき美貌の持ち主なのだ。 だが圧倒的にその力がバイクに置かれているが ちょっとした愛嬌だ。愛嬌か? そうよね、ベルちゃんみたいに…って、でも あたしは…

ある日の千尋さん2

藤見千尋さんは、豪快崩落、竹を割ったような性格だ。 いや、むしろ竹を割る斧かもしれない。 「Oh!ノー!」ではないぞ、決して。 そんな彼女だが、とても優しい女性だ。 どんな獰猛野生に対しても公平に対応するのだった。 さて、そんな彼女の後輩で、大…

ある日の千尋さん

バイクショップ「ワールウインド」の朝は… そんなに早くない。 朝、そんな時間帯にオーナーである千尋さんは 欠伸交じりで店を開けるのだった。 「あ〜あ、しかしヒマよねぇ」 従業員は三日程のお休みでいないし、客足も それにつられてこないし。 「あいつ…

そんな感じで

さてさて、螢一君達を帰りを待つ、と言うか 何かと戦闘中だった女神さまっおふたりは、 一体何と戦っていたのでしょうか。 察するに、魔女?或いは使い魔のたぐい? 魔法少女の成れの果て?かわいい悪魔? 「リンドー!お茶、入りましたわよ!」 「助かる、…

節分

節分だし、豆撒きとかして、と思っても 実際やったら大変、後の掃除の事を考えると 気が遠くなりそうな節分の日ですが、 恵方巻は例のごとく食しました。 惰性…そんな言葉の意味を考えると拙ブログ が一番にヒットしそうな更新頻度に加えて ネット接続が怪し…

謹賀新年

とりあえず「おめでとう」ですね。 さてさて二人の試練はまだまだこれからって 感じで次回に続く原作「ああっ女神さまっ」 新年おめでとうございます。 更新グダグダなこのブログ、真に遺憾を 感じぜずにおれませんよね。 てな微妙な日本語を使い、有耶無耶…

ああっ女神さまっ−

物語には起承転結があると言う。 だとすれば、今現在はどの辺りだ。 時は等しく流れ、潤沢にある。 あるいは不均等に流れ、枯渇寸前だ。 思えば全ての事象は相対的で、 全ての事象は完全には終わらない。 不完全、それはただ現時点の心象かも しれないと誰か…

テンションマックス!

またこの季節がやって来た。 あのほこほことした温もりは掛け替えない。 夕焼け色に染まる空間、そこはまさに天国。 「そう、ここはまさに天上界そのもの…」 私の愛する女神さまっがその支度をした時 我は天に召されるのではないかと思った。 当然ながら「死…

ハロウィンの週末にて

いまさら思ったのですけど、2011年掲載の 「2月の朝」って言う小話は終わってなかった と言う事実に驚愕してます。 ブログで何やっているんだ!ってのがそもそも の思う所なんですが、実際何やってんだか。 とっ散らかった部屋って感じがリアル過ぎて …

ああっ女神さまっ+

「しまったー!すでに10月、ハロウィンだー!」 ここはおもてなしか、それともいたずらか… 世間では「お・も・て・な・し」とかだしなー。 しかし、肝心のおもてなしが、思い付かない。 それに、どうしてだか いたずら ばかりが 脳裏に現れては…消え…て行…

ああっ閑話さまっ+

「ねぇねぇマリアベルちゃん、うまくいったの?」 「う〜ん…それがねぇ…何とも…」 「って言う事は…」 「と言う事は?」 「またちゃんと説明してないでしょ?」 「ええっ〜」 「ねぇ、なんて言って説明したの?」 「それは…その…」 あの日から数日後の事であ…

ああっ女神さまっ+

街路に灯りが灯ろうとする、少し前の時間 時折重なったり離れたりする二人の影法師は そのまま宵闇に吸い込まれて行くようだった。 思い詰めたような表情をしていた彼女は 意を決したように 「ワタシね、実は乗り越えたいヒトがいるの」 そう言って神妙な面…

ああっ女神さまっ+

不思議な事で、シリアスになればなるほど 何だかどうでも良くなってしまうのは 何故だろう。 「覚悟はあるのか?」と問われれば、 あるような無いようなそんな感覚になって しまう。なので「まぁどうでもよいか」と つい、呟いてしまう自分がいるのだが。 学…

七夕という日

「天国のお父さまっ…」 胸の前で両手を組んで祈る乙女がいた。 早朝、また誰も起きだしてこない時間、自室にと宛がわれた部屋で彼女は 瞳を閉じて、聖なる言葉を謳う。 それを見ていた、そのお父さまっだが… 「う〜ん、何だか俺…すでに故人になっているよう…

ああっ女神さまっ α

ご無沙汰し過ぎて、これはもはや開き直るしか、なんて 言えません、言えない。 稚拙なブログですが、足を運んでくださっていた方々に 申し訳ない気持ちでいっぱいいっぱいです。。。 体調崩して入院、退院後、即引っ越し等々ありまして現在、 ネット環境もな…

ああっ女神さまっ+

「君と出会ったのは、ただの偶然じゃない」とか何とか、 そんな事を思考しながら歩く冬の河川敷に吹く風は冷たく、 買ったばかりのベンチコートのフードを被り、少し俯き加減に 歩いていた。 あの日、そうクリスマスイブの夜に久方ぶりに川西家を訪問して そ…

ああっ女神さまっ+

クリスマスなんて縁が無い。そう思っている男子生徒は多分、 星の数ほどいるんだと思う。それなのにクラスメイト達は口々に 言う。「俺…約束があるんだわ」とか「ちょっとヤボ用でな」 とかニヤニヤ画像満載で言っている。 ああ、これも時節の成せる業なのか…

ああっゲートの向こう側

・・・と。言う訳でふたりはゲートをくぐって行った。 「ふう…さてさて、どんな結末に…」 最新刊のアフタのページをめくる度、事の成り行きが気になり 何も手がつかないのは更新をサボっている言い訳にしかならない のだが、しかしあの娘ではないが「私、気…

ああっ女神さまっ+

完全な不意打ちだった。なのに俺は 「やぁ」 やぁって、何だ? 色んな事がぐるぐる駆け巡る頭の中には、 いつも決まって 照れ隠しのようなセリフだけしか浮かばない。 本当に、本当は聞きたかったのは俺の方で 「何しているの?」とかそんな有り触れた 言葉…